ちょうど一年前、1時間近くにわたるソロミュージカルのお話をいただいたとき
私の前に現れたのはあまりにも高くそびえる山でした。
それでも「これが役者人生の最後の挑戦だ」と心を決め、覚悟をもって歩み始めました。
稽古が始まると、待っていたのは予想以上に手強い登り道!
けれど、演出・作曲の沢木順さん、台本のさらだ・たまこさんが見せてくださった
作品にかける真摯で誇り高い姿勢が、おみつの背中を押し続けてくれました。
断崖のような難所を少しずつ登ることができたのは
彼らの理想に引っ張られたおかげです。
そして、舞台で寄り添ってくださった長谷川幹人さんのエレクトーン伴奏。
その確かなリードがあったからこそ、音楽に身をゆだねて心から演じることができました。
本番の幕が閉じた瞬間、舞台袖には
嬉しそうな表情の沢木さんとたまこさんが待っていてくださいました。
客席からの拍手は、これまで積み重ねてきたものすべてに応えてくれるような、あたたかい音でしたよ!
さらに、四季時代の仲間たちが登壇し
「友達はいいもんだ」を共に歌えた時間も大きな喜びでした。
観に来てくださった皆さまへ、本当にありがとうございました!
*photo by Sawaking *



コメント
とても素晴らしい舞台を拝見することができました。だって、おみつ様だけの一時間ですもの。おみつ様を独り占めの時間でした。
目を瞑り、おみつ様のお声に身を委ねていると、絵師の姿や幼い頃の姿、下駄の音、人々のざわめき、川の流れなど、江戸の景色が浮かんできました。
行ったこともない みたこともない景色が目に浮かびました。セピア色でしたけれど。
おみつさまのお声は、優しく深く心に染み渡りました。
でも、いつもより弱々しいお声にも感じ、不安でどきどきいたしました。
後で、それも演技だったことを知り、どれだけ安心したことでしょう。
2部の歌声の「ともだちはいいもんだ」をお聞きして安堵いたしました。
いつもながらの艶やかなお声でした。耳福!ありがとうございました。
四季の方々が舞台にあがられたのも、おみつさまが慕われていらっしゃるからだと思います。
安堵と共に、大きな感動に包まれました。
毎年公演を企画しておられるとお聞きして、楽しみです。
暑い毎日、どうぞご自愛くださいませ。